4月 222018
 

ある証券アナリストが
家電販売大手のヤマダ電機について
以下のような分析をした。

簡潔に言うと
「ヤマダは家電販売に特化し
都市部の店舗を強化せよ」
ですが。

家電王者ヤマダが犯した「戦略ミス」の謎

4年ぶりの「経常減益」の原因とは

家電量販店最大手のヤマダ電機は、
2017年4~12月期の経常利益が
前年同期比11.4%減の479億円だった。
同期間で経常減益となるのは4年ぶりだ。

経営の足を引っ張っているのは、
郊外店、そして住宅事業。
この構図自体は数年前から変わっていない。

家電量販店は、
ここ数年都心店の売上比率が上がり続けている。
人口減少で郊外店の客数が減少していることに加え、
訪日外国人によるインバウンド需要も都心店に集中。
ヤマダも数年前から採算の合わない
郊外店の閉鎖を進めているものの、
同業他社のビックカメラやヨドバシカメラに比べると
まだまだ郊外店舗の割合が多い。

それよりも問題なのが住宅事業だ。

経営の多角化は、基幹事業となるべく近い分野、
たとえば家電であれば生活雑貨などと
同時展開するのであればやる価値はあるが、
関わりの薄い分野に新規参入するのは
有用な戦略とはいえない。
ヤマダは住宅に関しては門外漢。

さらに住宅、建築は、深い見識と技術がなければ
造ることも売ることも難しい。
付け焼き刃で参入しても、
圧倒的な実績を持つ積水ハウスや大和ハウスに
勝てる見込みがあるとは思えない。
あえてやるならスマートハウスだろうが、
既にパナホームが先を行っている。

家電以外の事業に参入する必然性は薄いのに
そもそも、ヤマダが家電以外の事業に参入する必然性も薄い。

家電業界は人口減少などで先細りすると見られていたが、
ここ数年は技術革新が進み、
白物家電中心に優れた商品が多く出てきている。
そのことが買い替え需要を呼び込み、
家電販売は非常に好調だ。
AIスピーカーなどの新たな商品も開発されており、
家電量販店は都心でしっかり家電を売れば、
利益が出る時代になっている。

まずは郊外店の戦略見直し、
住宅事業の縮小、
そして本業である
家電販売によりリソースを振り向けていくのが
ヤマダ復活の第一歩だろう。

楽天証券経済研究所所長 兼 チーフ・ストラテジスト
窪田 真之

(ここまで)

私は窪田氏の上記の意見に反対です。
なぜなら家電販売はアマゾン・楽天などの
eコマース勢力にパイを奪われ、
ゆくゆく消費者は店舗での購入から
ネットでの簡単な購入に切り替えていくだろうし、
郊外型の店舗を残すのは、
住宅やEVの販売の拠点とする考えでいると思う。
だからヤマダ電機の今の戦略は
来たるべきEV時代の販売に備えたもので
私は正解なのではないかと考える。

上記の文章にはEVの文字が出てきていない。
窪田氏がそれを知っての発言だとは思えない。
ガソリン車からEV(電気自動車)にシフトするのは
ほぼ既定路線だと言うのに。

「今の利益にフォースするのではなく、
将来のニーズにフォーカスせよ」

株は企業の現在の利益だけではなく、
企業の将来性を考慮されて
株価が動いていくものです。

ヤマダ電機の株価チャート

これを見ると投資家からは見放されていますね。

私はEV関連の製造企業の株価が
2017年から上昇した結果を知っているので、
製造だけではなく販売の方のビジネスをする企業も
上昇が期待できると信じている。
つまりヤマダ電機の株は買い時だろう。
(4月22日現在)

証券アナリストは経営コンサルタントではない。
前者は株価の予測
後者は企業経営の健全化
に関して言動を表す職業です。

窪田氏は前者であるのに後者の講釈をしてしまった。
頭で勝手に思うのは否定しないが、
公に意見をするのは出しゃばりだと思う。

実は私は株価の信奉者です。
株価を見ながらその事業の将来性を予想し、
今後の企業経営にそれを役立てることを
経営者の方におすすめしたいと考える。

であるならばEV販売にシフト中のヤマダ電機は
間違った方向性かもしれない。
それともEPSやPERしか見ない投資家の方が間違いなのか。

※EPS=1株当たりの純利益
※PER=株価収益率

近年の株式市場の参加者は
外国人投資家が半分以上となっている。
外国人は短期的利益を追求する傾向があるので、
私はヤマダ電機の現在の株価の下落は
投資家の方が性急な判断を下していると見る。
その正否は1年後の株価で判然とするでしょう。
さてどうなるか。

自称コンサルタントの私が
ヤマダ電機に助言させて頂くならば、
電気自動車販売で大きく利益を出すために
EV製造の船井電機と共同して
「自動車修理工場を建設せよ」です。
そのために家電のエンジニアを雇うこと。

私にはヤマダ電機がついには家電の小売業をやめるのを
なんとなく想像してしまう。
パナソニックのようになるのではないかと想像してしまう。
住宅からEVまでのライフスタイル全般を扱う会社へと。

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